《風俗ガイド》風俗の女の子を恋人だと思っちゃおうブログ:06月24日
7年前に母親が、続いて3年前に兄貴が亡くなった。
それまで自由気ままに
結婚もせず、遊びまわっていた私も、
さすがに一人実家に残った病を抱えた父親を思い、
約20年ぶりに実家に帰った。
母親が健在の頃から、
お酒を浴びるように飲む兄貴と父母の仲は、
しっくりいかなかった。
そして母親がクモ膜化出血で倒れ、
約2ヶ月の闘病の末亡くなった後は、
父親と兄貴の関係は修復しがたい程にこじれていった。
母親の死を自分のせいだと自らを責め続ける兄貴には、
お酒以外に逃げ場が無かったのかもしれない。
酔っては暴言を吐き暴れる兄貴を、
父親は悲しい目で見ていた。
そんな生活が災いして、兄貴も亡くなった。
父親は「悲しいけれど、正直ホッとした」と私に言った。
私は、実家に戻りしばらくたってから、
母親が亡くなって以来そのままになっていた、
家の中の片付けを始めた。
そんなある日見付けた手紙の束の中に、
父親から母親にあてた手紙があり、
私は父親に内緒でそっと開いてみた。
それは私が生まれて間もなく、
父親が出稼ぎ先から出したものだった。
内容は
「たまにしか会わないので、
息子たちが自分の顔を見て泣きだしたのがショックだった」とか
「早く一緒に暮らしたい」とかたいした内容では無いのだけれど、
家族に対する愛情が溢れていた。
私は涙が止まらなかった。
兄貴が生きている間に、ひと目見せてやりたかったという気持ちで、
胸が一杯になった。
仏壇の隅に父親の目にふれぬようにそっと手紙を置き、
心の中で
「兄ちゃん、私たちはこんなにも愛されて育ちましたよ」
とそっと呟いた。
そして、父親も昨年亡くなり、
私は本当に一人きりになってしまった。
でも私の前には、3人の写真が有り、
今も3人からの愛情を感じている。